2018年12月20日

見つけてくれたのあなたへ


聞こえていたけど誰も見向きもしなかった私の声。

わかってはいるけど私を見ないようにしてきた人の目線。

結局命をかけられなかったひとと、
命を懸けていなくなったひと。

私は適当を知ってしまって生き残っただけだし、
馬鹿にされても言いたいことが言いたいなと思っただけ。


今のわたしがちょっとだけ注目されているけれど、私はすごくない。

賢くないから脅し文句もよく理解できなくて、
学歴や思考の賢い人たちはみんな耐えられなかったみたい。


窓から突き落とすぞとにやけて言った顔に、
わかったよとにっこり笑って自分から背中を向けて落ちるみたいな感覚

わかるかな?


なんでそんなに嬉しそうなのかと
驚いた顔を目に焼き付けながら落ちていく感覚。

わかるよね?


脅しが効かなくなったと知ったものたちが去っていく。

彼らは私たちの命を奪うのも簡単なのに、
飽きたように私たちを投げ捨てた。

彼らは私を賢くて消えた者たちの元へ連れてってくれなかった。

この言葉を光の世界で見捨てられ
この言葉は闇の世界でも投げ捨てられた。


結局、見つけてくれたのはあなた。

綺麗なお花畑の世界に住んでない世界の人
泣き顔も笑顔も素敵なあなた。


私たちは燃える焚き火を囲んで、
互いの声に耳を傾け、時々目線を合わせる。

煙と灰が服に染み付いていく、
穏やかな炎を囲んで。

あなたがすごいと言い合う。
見つけたあなたがすごいと言い合う。


明けゆく朝日に照らされて、
夜を温めた焚き火は静かに消えていく。

また会えたらいいねと言える日を
少しだけ想像しながら。


煙と灰を払って明日を出かける。

posted by ユーリー at 14:33 | 命の解放