2019年05月20日

二度と戻れない世界に決別し、二度とない世界を堪能する。


あなたの誇り、美しさ、際立つ花の香り。

初めて感じた官能、
わたくしは思わず目眩がして、
足元がオボついた。

そばに近寄っては、
意識より膝が崩れることが明白、
しからばと身を引いた。


あなたの花の香りは
マトモだと思われた世界への目覚め。

歪められた世界だと知る
真実に目覚めてしまう。

いかに、
わたくしたちの生きる世界が
支配者たちが虚構を造り上げたと
過去すら疑問に思ってしまう。


みなも想像して見て欲しい。

自分たちが
今まで死を覚悟して
勝ち取った来た誇りや美しさ。

自身の支えになっていた強い柱が
歪められた世界にしか通用しない
飾り物だったとしたら?


あなたは以前、わたくしに話した。
ヴァンパイヤの誘惑に酔わないと。

当たり前だ。

あなた自身が
ヴァンパイヤの祖先。

ヴァンパイヤの祖先である、
トワイライトの血族なのだから。


あなた方は支配世界に飽きて、
誰でも気高く美しくなれるようにと、
地上の人々に血を分け与え続けて来た。

あなた方の血を貰ったあと、
良き奉仕のために使った看護婦がいた。

あなた方の血を貰ったあと、
悪しき支配のために使った宇宙船があった。


あなたが王族に嫌悪しながら
好んで王族に一目見ようした。

あの奇怪な願望行動、
真相が今わかった。

あなた方は見たいのだ、
自分たちが血を分けたことにより
変わる人の世を。


まだはっきりと確信がなかった時。

一度だけ聞いたことがる。

「あなたも王族だったのでは?」

馬鹿を言うなよと、
自信なさげに目線を逸らした。

そうかと返しただけで、
あの時、疑問も持たなかったけれども。


あなたの後ろ姿を飾っていた
美しさを少しだけ前に掲げた時、
わたくしは真実に辿り着く。


見せても良かったんだろうか。

歪められた世界にしか通用しない
美しさを極めようとしたわたくしに。


聞いても良いのだろうか。

あなた自身が抑えつけた過去を
二人で見つめて見たいと願う問いかけを。


あなたの気弱な理由のほとんどが、
あなた自身の『気高き過去』を
忘れさせるために疲労していることを。


生きている限り、
思い出を思い出さないのは不可能だ。

いっとき忘れることはできても、
いずれ思い出す。

思い出してしまわなければならぬ、
近いうちに訪れる強烈な瞬間に
わたくしはあなたを護りたいと。

わたくしはあなたに告げぬまま、
あなたが今までわたくした様に習う。

こっそり熱く、
ちゃっかり手堅く、
しっかりと愛を伝える。


もう、わたくしは
以前のわたくしに戻れない。

だって、虚構で歪められた世界が
まともに見え無くなってしまったから。

もう、あなたは
以前のあなたのままではいられない。

だって、わたくしの世界に
美しき官能を見せてしまったのだから。


posted by ユーリー at 00:22 | 誇り高く美しい瞳