アルコン、
シリウス階級一族、
宇宙全ての階級崇拝者達。
それは現実でもなければ異次元でもなく、
夢でもなければ妄想でもない。
あれらは全て、虚構。
誰かの遺伝子を奪って実験したり、
血や肉を吸い尽くしたりして、
やり過ごして来た。
誰にも攻撃されないように強いんだと
虚勢を張り続けた。
あれは悪でもなければ光でもない。
敵でもなければ味方でもない。
消滅も予測外も恐れて
魂の軽さを次元の階級で隠しているだけ。
次元階級とは、
決して個性的な色分けではない。
あれらは個性を消し、
力だけを求めて虚無になり
魂の密度の薄さを隠せなくなってきている。
己から離れて、
膨大な宇宙で何をしたらいいか
見失って強さを求めたものが虚無。
己を磨き、膨大なる宇宙の無を感じて、
なんでも出来ると自由を知ることが無悟。
進化とは魂の消滅さえ覚悟して
濃密に生きる喜び。
文明とはたくさんの個性が
予測外の形で調和する世界。
人格よりもエネルギーの強さをだけに着目し、
存在を他者と共感できない悲しみが、
埋められない差別を作り支配を生んだ。
エネルギーの階級よりも人格に着目し、
存在を他者と確かめ合うことを喜びが、
奇想天外な調和を作り好奇心を生んだ。