女神はにっこり微笑んで力尽きた。
別に死んだわけじゃない。
息もしてる、ああして笑ってる。
けれど、私には元気がないように見えた。
私の瞳に炎を焚きつけようと
あれほど必死だったのに。
あなたは力尽きてしまうのか。
ようやく女神のお眼鏡に適う
私を愛する人々の絆を手に入れたのに。
追いつき、
時々追い越せるようになったというのに。
あなたは力尽きてしまった。
だからこそ、
言葉をかけよう。
語りかけよう。
女神の肩に手を添えて、
時々泣き叫ぶ後ろ姿を思い出しながら。
「あなたの願いは誰の願い?
誰かの願いを叶えることが、
貴女の元気になるのなら応援する。
けれど、
元気は貴女のやりたいことをする為のモノ。
今、貴女のやりたいことを造り出し
明確にイメージして生きて欲しい。
命を削り強く願わなくていい、
鮮明に描いて生きるだけでいい。
言葉を探さなくても、語らなくてもいい。
思いを描いて、
見つめて生きればいい。
貴女に賛同する人々が
勝手に面白がってやってくるよ」
貴女は笑うことをやめて
少しだけ正直に泣いた。
涙は輝きになって、
貴女の乾いた瞳に潤いを満たしていく。
私は女神の愛に数回焼き尽くされたのだから
女神は私の好奇心に一度くらい溺れたらいい。
心の断片を焼きつけ残った灰は、
草木花々の肥やしとなったよ。
あなたの心も
水面から浮き上がってきたのなら
美しい波の波紋を世界に伝える。
さあ、あとはあなた次第。
次は何をする?