みんなに異様な力を分けてあげたい。
全部あげるよ、そうだ全部あげよう。
そうしたらおじいさんはなんと言った?
「もう手にしてしまったんだよ」
何もしたくないと言ったらなんと言った?
「君がいいなと思った人の願いを助けてみては」
それっておもしろいことなんだろうか。
でも、手にしてしまった。
あげられないたったひとつの力を手にしてしまった。
少なからず、
ひとつ以上、
生まれた人は
みんなあげられない力を持っている。
覚悟を決めるときはこの時、
何にエネルギーを注ぐか、力を使うか。
この選択の自由だけが私に勇気を支えてくれる。
明日へ好きな人たちを守りながら生きる勇気を
過去に愛された人たちに頼ることを許す勇気を。
この手にした力なんてものは、勇気の前に跪く。
あなた方の勇気と、私の勇気が輝く瞬間だけ幸福を感じる。
重なる瞬間、瞬間に生きる。今を生きる。